MENU

韓国代表団来日 今後の日韓関係改善の足掛かりとなるか キーマンとなる次なる駐日韓国大使は

YouTube「「朝鮮半島の今を知る」(31) 朴喆煕・ソウル大学国際大学院教授 2019.7.30」より、日本記者クラブでの朴喆熙・ソウル大学教授 https://www.youtube.com/watch?v=UpL4gSUpH8A

2022年4月24日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)次期政権が派遣する代表団が来日する。林外相は代表団と面会する方向で調整し、その結果次第で岸田首相との面談も検討されているとのことだ。

 日韓関係が膠着している中、尹政権としては日韓関係の改善を一つの政権戦略と考えているようで、外交ルート以外でも水面下で日本政府へのアプローチも行われているとの話もある。

ウクライナ問題が悪化し、北朝鮮は次期韓国政府に反発をしているところ、日韓関係改善は、経済面、安全保障面からみても両国にとって有益ではないかと筆者は考える。

これまでの韓国政治における対日問題を考えると、政策ブレーンのような人物・キーマンが存在することがある。

そのキーマンが就任する一つの役職が駐日韓国大使である。日本のイメージであれば、「大使とは外交官である官僚が就くもの」というイメージがあるが、韓国の場合、大統領選挙腕貢献したメンバーに対する「論功行賞」という側面もある。そのため、外交官上がりの人物だけでなく、当該国の専門家が就任することもある。

最近、韓国のマスコミ関係者及び韓国事情通に次期韓国大使候補は誰なのか、話を聞いたところ、両名ともそれぞれ名前を出してきた。

それが、朴喆熙(パク・チョルヒ)ソウル大国際大学院教授、李相徳(イ・サンドク)元外交部北東アジア局長、陳昌洙(チン・チャンス)世宗研究所・日本センター長、金泰孝(キム・テヒョ)元青瓦台外交戦略立案者、であった。

その中でも有力の一つが、朴喆熙氏である。その理由は、尹次期大統領の選挙キャンプに早々に参加していたから、というものである。しかし、今回話を聞いた両名とも「朴氏はだめだ」「朴氏が就任すれば、駐日韓国大使館職員は泣かされる」などと懸念を漏らした。

それは朴氏が、韓国の知識人や外交官から非常に受けが悪い面があるからだ。朴氏が嫌われる理由が朴氏の「ソウル大学至上主義」であり、他大学出身者を差別するような面があるという。日韓関係改善を考えた場合、様々な意見を取り入れる度量の広さが必要である。キーマンがそのような「えり好み」をすれば、韓国側のキーマンのえり好みで偏った人の意見に集約され、最悪、日韓に不都合な面が強調されることも懸念される。

では、ほかの候補者で理想はというと、韓国マスコミ関係者は、李相徳氏をあげた。その理由が「李氏は純粋な外交官であり、大使は外交官が就任すべきである」とのことであった。

他方、事情通は「朴氏でなければ良い」とのことであり、陳昌洙氏などの就任に期待している。しかし、「陳昌洙氏は、尹氏の選挙キャンプに入ったのが遅かったため、可能性が低い」とも漏らしており、韓国における選挙キャンプ優遇人事を嘆いていた。

既存の報道では、今回の来日代表団には朴氏、李氏の2人の大使候補の名前が確認される。代表団の来日は、「大使候補の日本の下見」という面もあるのだろうか。

なお先述の韓国マスコミ関係者は「韓国の代表団は先日、米国を訪問したが、特段、誰とも会うことなく帰国しており、成果がなかった。今回の来日では、何らかの成果を残してほしい」などと漏らして、今回の来日が日韓関係改善に向けた足がかりになればと期待したい。



よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

CAPTCHA