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「RENK集会妨害事件」と日本政府の愚策

総連大阪関係者による襲撃風景、右側が警察だが手に負えない状況に 動画「朝鮮総連が関西大学の李英和教授を襲撃」より(https://onl.bz/AMp6DxK)

1994年4月25日、「RENK(救え! 北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク)」の集会を暴力的に妨害したことに対する朝鮮総連大阪本部への警察による家宅捜索が行われ、これまで関連の記事を書いてきたが、本日が4月25日であり、本稿でラストとする。

襲撃事件の模様を収めた動画サイトも見つけたので、ご紹介する。全てではないが、妨害行為の一部が映っており、李英和氏が朝鮮総連関係者から監視されている映像が映し出されている。また、集会の際の映像では「あの時は死ぬかと思った」などと李英和氏が言及している。
「朝鮮総連が関西大学の李英和教授を襲撃」よりhttps://onl.bz/AMp6DxK

また、マスコミが恐れる朝鮮総連の抗議活動の実態(「朝鮮総連と収容所共和国」 李英和 1999年 小学館文庫)の一部がホームページで掲載されていた。それによると「その模様(集会)を取材していた報道陣も異常な取材妨害を受けた。小突かれたり、胸ぐらを掴まれて会場外に放り出される。あるいは撮影済みのフィルムを奪われ、テレビカメラを壊される」などとRENK関係者だけでなく、報道陣まで暴行を受けていた事実が書かれている。
ホームページ「在日朝鮮人問題」よりhttps://ccce.web.fc2.com/mo.html

ただ、今になって冷静に考えれば、この事件にはもう一つ大きな疑問がある。それは、朝鮮総連が「破壊活動防止法」の対象団体であるということに関係する。

「破壊活動防止法」は第1条に「この法律は,団体の活動として暴力主義的破壊活動を行った団体に対する必要な規制措置を定めるとともに,暴力主義的破壊活動に関する刑罰規定を補整し,もつて,公共の安全の確保に寄与することを目的とする」とある。

「RENK集会妨害事件」は、総連中央の指示のよるものだとされている。「総連中央の指示で結集した朝鮮総連構成員が団体となって、人の生命・財産に被害を与える活動を行った」と言えるシチュエーションである。妨害行動を展開する動画を見る限り、一種の集団テロ事件である。

総連中央の命令に従い、総連の職員を始めとする在日同胞が事件を引き起こし人の生命・財産に被害を与える活動を行ったということは、「団体の活動として暴力主義的破壊活動を行った」事案と言える。

「RENK集会妨害事件」はまさしく、朝鮮総連が団体として引き起こした暴力主義的破壊活動であり、その時点で朝鮮総連への規制強化や「解散処分」をしておけば、朝銀の不良債権問題など今も続く朝鮮総連の問題に頭を悩ますこともなく、朝鮮総連からの送金で生計をなしていた朝鮮本国が核兵器を保有して今ものさばることもなかったであろう。

当時の日本の行政機関が「総連中央の妨害指示を把握できていなかった」のであれば仕方ないが、それはそれで「朝鮮総連の情報すら把握できない日本政府の警察・公安機関の情報収集力に大きな問題がある」と言わざるを得ない。

朝鮮総連への当時の弱腰な対応が、後々、朝鮮本国の核保有と長距離ミサイルを日本海に乱発するという「日本の安全保障に対する大いなる現在進行形の危険」に繋がっていることを理解しなければならない。

時の日本の政治家が、核保有の野心など北朝鮮の「悪意ある認識」を把握できず、日朝関係改善を優先させるがあまり、北朝鮮に甘い対応をしてきたことが影響したとも考えられる。

スポーツ平和党のアントニオ猪木議員(当時)も1995年に「平和のための平壌国際体育・文化祝典」を開催するなど、なぜそこまで朝鮮寄りに動いたのか?とも感じてやまない。

アントニオ猪木氏の師匠である力道山の故郷は朝鮮の平壌である事を考えれば、一理は頷ける点もなくはないが…。

1994年は6月から村山内閣が発足しているが、「当時の政治家は朝鮮総連で責任副議長になったばかりの許宗萬から『総連びいき』になる様にとの思いが込められた巨額の裏金を握らされたのでは無いか」とも悪く勘ぐってしまうほどだ。

日本政府は2019年5月17日、朝鮮総連に関して改めて「破壊活動防止法に基づく調査対象団体である」とした答弁書を閣議決定したほか、「今後の情勢いかんによっては、将来、暴力主義的破壊活動を行う恐れがあることを否定し得ない」との見解も示している。
 
日本政府が北朝鮮と交渉できない状況が続く中、「RENK集会妨害事件」当時、朝鮮総連を規制しておけば今のような状態にはならなかったのではないか、この功罪は非常に重いと考える。

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