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沖縄県議選挙の裏情報局 坂井先生これはやばい!

自民推薦の坂井浩二氏(49)=無所属=は、県議選に初出馬の新人である。
 2009年に那覇市議に初当選。現在は4期目となる。
 地盤とするのは、太平洋戦争後に米軍に強制接収され、「牧港住宅地区」という米軍のハウジングエリアだった「那覇市新都心」と呼ばれる地域が中心だ。「県民所得向上や生活安定を目指す」などと公約を掲げており、政府が沖縄振興策のひとつと位置づける「子どもの貧困」対策の一貫として子ども支援への取り組みもアピールする。


 1974年9月13日生まれで、宮古島の平良西里出身。平一小、平良中、宮古高校、帝京大法学部を祖業後は、下地幹郎元衆院議員の公設秘書を務めた。
 市議選の初出馬では下地氏が代表を務める地域政党「そうぞう」から立候補していたが、3期目の立候補前にそうぞうを離れた。


 市議としてキャリアを積み、県議へと順調なステップアップを図っている坂井氏だが、出馬に当たっての懸念材料となっているのが、2023年11月、那覇市議会前議長の久高友弘氏が収賄の容疑で逮捕された贈収賄事件との「接点」である。
 前出の新都心エリアにある那覇市有地の所有権の帰属を巡り、所有権を主張する県内在住の女性と市との間で起きていた対立が事件の発端である。


 久高氏は、土地を取得できた場合に女性が得られる売却益から報酬を得る条件で、議会工作を画策した。
 議会内で問題化することで、市と女性との法的争いで、女性側に有利な展開になるよう目論んだわけである。
 しかし、久高氏が、一連の工作での協力者となっていた不動産ブローカー、工作のための費用の出資者であった元総会屋の2人とトラブルになったことから、事件に発展した。
 問題の坂井氏との「接点」は、一連の疑惑が発覚した当初、自民関係者やマスコミ関係者に出回ったことで浮上した。


 久高氏が計画した議会工作で、久高氏側の協力者が「自民内に5人いる」との情報が出回った。疑惑が持たれたうちの1人が坂井氏だったのである。
 結局、最初の段階では、それ以上の問題に発展することはなかったが、捜査当局が久高氏らの逮捕に踏み切る直前の23年10月、県内メディアに久高氏が、複数の自民議員に議会工作への協力の見返りとして「現金を渡した」とする証言をしたことで問題が再燃した。この際、資金を受け取った1人として名指しされた坂井氏は、メディアの取材に疑惑を否定。久高氏もそれ以上の証言を避けたことから問題は収束した。
 一連の事件では、久高氏をはじめとして5人が逮捕・起訴され、うち1人は死亡。1人が有罪判決を受けている。ただ、久高氏ら事件の中心人物の公判は開かれておらず、今後、開かれる公判で、久高氏が坂井氏ら別の議員の関与を証言する可能性はある。
 現在、自民党は裏金事件の余波で苦境に立たされており、次期衆院選では苦戦が見込まれる。
 こうした流れの中で、万が一に坂井氏らの事件への関与が発覚すれば、自民党お謹話県連、さらには自民党本部へのダメージ波及は必至の情勢である。

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