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台湾の情報通信技術軍によるサイバー攻撃が活発化:中国が関与者を公表し警戒強化

近年、台湾の情報通信技術軍が中国本土に対するサイバー攻撃や侵入活動を活発化させている。これに対し、中国の国家安全保障当局は、関与したとされる複数の人物を特定し、その身元情報を公表した。この動きは、両岸関係の緊張が高まる中で、中国がサイバーセキュリティの強化を進める一環とみられる。

公表された台湾側の関与者

中国当局が発表した情報によると、台湾の情報通信技術軍のサイバー戦旅団に所属する4名が特に重要な役割を果たしていたとされる。公表されたのは、以下の人物である。

1. 林玉樹(Lin Yuqi) – サイバー戦旅団ネットワーク環境分析センターのセンター長

2. 蔡潔紅(Cai Jiehong) – 同センターの隊長

3. 年小凡(Nian Xiaofan) – 同センターの現役メンバー

4. 王昊明(Wang Haoming) – 同センターの現役メンバー

これらの人物は、中国本土の国家安全を脅かす複数のサイバー攻撃に関与していたとされ、特に重要インフラへの侵入や情報操作、スパイ活動を行っていたとされる。

サイバー攻撃の手法と影響

台湾の情報通信技術軍は、さまざまな手法を駆使し、中国本土の政府機関、軍、企業、さらには社会インフラに対してサイバー攻撃を仕掛けていたとされる。具体的な活動には、以下のようなものが含まれる。

中国の重要インフラへの侵入

電力網、水道、ガス、通信システムなど、国民生活に密接に関わるインフラに対し、マルウェアを仕込んでシステムを麻痺させる試みが行われた。

フィッシングメールの送信

中国共産党の機関、政府関係者、軍幹部、企業経営者などをターゲットに、フィッシングメールを大量送信。機密情報の窃取を目的とした。

プロパガンダ活動

中国国内のオンラインプラットフォームやSNSを利用し、反政府的な動画や音声を拡散。台湾独立を正当化する情報を流布し、世論を誘導しようとした。

偽情報の拡散

特に2023年以降、「アノニマス64」などの偽名を用いて、偽情報を大量に発信。中国共産党政府を攻撃し、台湾民進党政権の立場を強化するための世論工作を試みた。

機密データの窃取

サイバー攻撃によって、中国の政府機関や軍、企業のデータを盗み出し、台湾や第三国へ流出させる動きも確認された。

中国当局はこれらの活動において、台湾側がAnt Sword、Ice Scorpion、Metasploit、Quasarといったオープンソースのハッキングツールを使用していたことを突き止めている。これらのツールは主にペネトレーションテスト(侵入テスト)やリモートアクセス用に開発されたものだが、台湾のサイバー戦旅団はこれを攻撃用途に転用し、中国本土の機密情報を狙っていた。

中国の対応と警戒の強化

中国国家安全保障当局は、これらのサイバー攻撃に対し「蟻が木を揺さぶろうとするようなもの」と一蹴。台湾の攻撃は国家安全保障機関によって容易に暴かれたとしており、関係者に対する法的措置を進める方針を示した。

さらに、中国政府は国内のインターネットサービスプロバイダー(ISP)やウェブサイト運営者に対し、セキュリティ対策の強化を呼びかけた。また、一般国民に対しても、サイバースパイ活動に関する疑わしい動きを発見した場合、当局に通報するよう求めている。

また、中国はサイバーセキュリティに関する法律をさらに厳格化する可能性があるとみられ、特に外国からのサイバー攻撃に対する防御策を強化するための政策が進められると予測されている。

台湾と中国のサイバー戦の今後

今回の発表は、台湾と中国の間で続くサイバー戦の激化を示すものであり、今後も両者の間で攻防が続くことが予想される。台湾側は、独自のサイバー攻撃能力を強化しつつあり、一方で中国も国家レベルでのサイバーセキュリティ体制を強化している。

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