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ビッグモーター不正問題は組織ぐるみではない 驚きの会見内容と検証

ビッグモーターは7月25日、車両保険の不正請求に関する会見を開き、兼重宏行社長と息子の宏一副社長が26日付で引責辞任すると発表し、後任の社長には専務取締役の和泉伸二氏が就任する。

 記者会見で兼重社長は「(一連の不正は)全て私の責任。企業風土を一新するために辞任する。新社長のもと、新体制には今回のようなことを二度と起こさないよう再発防止に取り組んでもらいたい」「不正は、工場長の指示で組織ぐるみではない」などと述べた。責任はあると言いながら、組織ぐるみではないと言及し、世間の批判を浴びる史上まれにみる低レベルの記者会見となった。
 
 今回の問題について、調べてみると宏一氏が大学卒業後、損保ジャパンに就職しており、損保ジャパンも組織ぐるみで不正に関与していた可能性を指摘する書き込みが散見される。

 また、兼重氏が19日に「メディアの常として、全社員の2%に満たない一部のBP(板金塗装)社員の過去の不祥事でも、世間の関心を集めるために、会社全体の組織ぐるみだと決めつけて報道しています」と批判する内容をLINEで社員に配布している。

 このほか、ビッグモーターの岐阜県内の元店長の男性が、他の店長らが参加するLINEグループ内で「店長おりろ」といった暴言を浴びるパワーハラスメントを受けたなどとして、同社に慰謝料や未払い賃金の計約2100万円を求め、岐阜地裁に提訴している。
 
 こうした事実を複合的にみると、LINEを通じて上位幹部からの指示が出され、売り上げが悪ければつるし上げられ、不正を強要するようなメカニズムが作り上げられていたとしか考えられない。

 点検と称して息子の宏一副社長が権勢をふるっており、二代目が自らの立場を利用して人事権を行使して社員を泣かせていたとしか考えられない。こうした状況を企業経営コンサルタントに聞くと、「利益至上主義の会社気質と子息の傲慢な組織運営が一連の不正につながったとみることができる」と見解を述べた。

 また、ビッグモーターは25日、社内の連絡ツールとして使用していたLINEのアカウントを会社支給の携帯電話から削除するよう、全社員に通知した。これはすなわち、指示・伝達ツールを解消してうやむやにしようとしているとしか考えられない。

 ビッグモーターは、今後、損保各社から多額の損害賠償請求を、社員からはパワハラの慰謝料を、顧客からは不正確人と損害賠償が請求されると思われる。

 社長と息子は退任しても株主であり、以前として権勢をふるいたいだろうが、組織的悪質性の本質は、創業家にあると考える人もいる。町ゆく人にインタビューをすると「警察・検察組織には、兼重親子が逮捕されるような組織的犯行を立証してもらいたいところである」との意見も聞かれ、今後の動静が注目される。

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