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ため息で吸うタバコの味

夕暮れ時だ。「ふーー」

今日も、この時間になると私はためいきでタバコを吸う。

仕事が終わった後の一服は格別だ。

何物にも変え難い。

昨今、禁煙禁煙とやがましい世の中になったもんだ。

しかし私は、この至福を与えてくれる習慣をやめることができない。

いや、やめるつもりもないのかもしれない。

人生は儚くも素晴らしい、オーケストラを聴きながら最高級の車の後部座席に座りながら、他の車がいっさいない高速道路の中央車線をゆっくり走ってるようだ。

そして、私は何かにいざなわれるようにポケットからタバコを取り出す。

「じゅぽ!」5年は愛用している金無垢のブランドライターでやつに火をつける。そして、肺の奥まで煙を吸い込む。私は、今まさに沈みかけた夕日に煙をかける。その刹那に私は灰色の煙と夕日のマリアージュをみた。

たまらなくなり、私はさらにもう一回肺まで吸い込んだ煙を夕日に吹きかける。先程の刹那とは、また違ったマリアージュを見せてくれた。

こんな至福を与えてくれた神なる存在に感謝した。

「ぴぴぴ、ぴぴぴ」なんだ夢か……..

私は、枕元のタバコを手を伸ばした。

さて、今日もがんばるか!

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