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世界民主主義運動大会が台湾で開催 それに伴う情勢悪化を懸念

第11回世界民主運動世界大会が10月25日から27日の日程で、台湾で開催される。世界70カ国以上、300人余りの専門家が出席する予定である。また、この会議には、台湾の蔡英文総統が開会式で演説を行う予定であるほか、台湾政府関係者とウクライナ議会の外交委員会委員長であるオレクサンドル・メレジコ氏と開会式の晩餐会で対話する予定である。

全米民主主義財団(NED)が発表したプレスリリースによると、今回の大会では民主運動家や政治指導者が共にし、権威主義的挑発への対処、民主勢力の台頭を促進するかを協議されるとのことだ。今回の会議は台湾で開催される最大規模の国際会議になるとのことだ。

 しかし、この国際会議に水を差すような出来事も起きている。蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相)が18日、新型コロナウイルス検査で陽性が確認されたのだ。行政院長のような政治トップが罹患したということは、台湾の防疫体制に不安を投げかけざるを得ない状況にある。日本では、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、東京オリンピックが過去最低の大会となるなど苦い経験がある。防疫体制において、台湾は優れた対処をしてきたと世界的に認知されてきただけに、大きなイメージダウンとなる。

 この世界会議は 1999 年から開始されている歴史的な会議にも関わらず、日本のメディアはこれまで取り上げたことがないようだ。ニフティーが提供する「新聞横断検索サービス」で同種のキーワード検索を掛けてみたが、取り上げられた形跡が見当たらない。

 そのためか、この会議について、政治家筋に話を向けたところ「そのような会議があることを始めて聞いた。今、日本は、統一協会問題で国会があわただしくなっており、閣僚が機能不全を起こしているような答弁を繰り返すなど、国会が紛糾しており、それどころではない」などと述べていた。

日本は民主主義国家を標ぼうしているが、このような世界会議の存在を知らないことも問題と言える。会議が成功裏に終わることを願う一方、台湾の防疫体制の不備への懸念や、政治の体たらくに気を取られ気に掛ける余裕がない日本の現状がうかがえるイベントとなっている。

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